Today Fortkle Learned.

知らないことの方が多いので今更調べています。さらに一歩先に行けたら嬉しいです。

UI Crunch #2 に行ってきた

f:id:fortkle:20141129140712j:plain

先月開催されたUI Crunch #1 も大人気でしたが、今回のUI Crunch #2 もイベント告知がされて数十分で定員が達してしまうという大人気ぶり。FacebookのUI Crunchグループで直前に告知されていたので、今回も運良く参加することができました。

僕自身は事業会社に勤める社会人2年目のエンジニアなので、業務でUIに注力することはほとんどないのですが、個人的に興味がある分野なので、思ったことやイベントの内容を簡単にまとめてみます。また、当日はグラフィックレコーディングというビジュアル議事録?のようなものもライブで作成されていたので一緒に載せておきます(問題あればご連絡下さい!)。

まずはスピーチ。

UIデザイナー最終防衛マニュアル

Taiki Kawakami(Λ Structure Design/Designer)

f:id:fortkle:20141129141748j:plain

f:id:fortkle:20141129141753j:plain

内容
今回のUI Crunchのテーマとなっている「UIデザイナー不要説」は、川上さんが書いた同名のブログ記事が発端。UIへの投資がされにくい現状を変えていくためにはどうすればよいのか。

短期的な解決策は4つ。革命(プロトタイプを作って初期段階から議論に参加する等)、転職、独立、趣味(仕事外の趣味で好きな様にやる。将来的に独立へ)。長期的な解決策は、「UIデザインの重要性を啓蒙する」こと。具体的には「実際に存在する製品の意図を説明する」こと。エンジニアはGithubなどで積極的にコードを公開しているが、デザインにもコード(理論)はある。それを詳しく説明するべきだし、説明できるようになるべき。

以前「GunosyのUIを徹底的に分析してリデザインしてみた | UID Lab」という記事を書いたら、デザイナー以外から多くの反応があった。デザインをデザイナーしか分からない感覚のレイヤーで放置せず、非デザイナーでも分かるように言語化していけば、UIデザインに理解のある人も増えるだろう。

風呂場で考えるUIデザイナーの未来

上谷 真之(nanapi CCO/Designer)

f:id:fortkle:20141129144112j:plain

内容
お風呂に入るときは洋服を脱ぐ。洋服を「既存の考え方」とすると、「風呂場で考える」とは「既存の考え方を捨ててゼロベースで考える」ということ。今回はゼロベースでUIデザイナーを考えてみる。

そのやり方は、こわす、ならべる、もどす の流れで行う。「こわす」では所属組織や肩書といったものを全て無くしてみる。こうすると発言にかかっていたバイアスを消すことができる。出来上がったのは、「上谷 真之 (33) 独身」。次に「ならべる」で自分のスキルややりたい事をならべて自分という存在を一言で表す。出てきたのは「なんか色々やりたいし、世界を変えたい」。最後に「もどす」。一度こわした肩書や組織といったものを、社会や環境の方へ自分を寄せるのではなく、社会や環境を自分の方へアジャストさせて考える。難しいけど思考の整理なのであまり気にしない。そして出来たのが「上谷 真之(株式会社上谷真之 おにぎりデザイナー)」。

大切なのは組織や業界が言う「UIデザイナー」という職種ではなく「自分で考え直し、構築し直した結果出てきたUIデザイナー」。誰かが決めたUIデザイナーという肩書はいらない。自分がやりたいことをやろう。

UIデザインの価値

吉田 健吾(トレタ COO)

f:id:fortkle:20141129151144j:plain

内容
川上さんの「UIデザイナー不要説」に対して「UIデザインの価値 | Parallelminds」という記事を書いた。UIデザインは、ユーザーとの接点であり、UIがダメならいくら高い技術力がその後ろにあったとしても意味がない。そういった意味でUIデザインは競争力の源泉であり、価値は当然ある。とはいえ、UIよりも優先されることがあることは事実である。例えば、UIよりも安さが求められているものや、UI以外の強い特典がつくもの(ポイントなど)、会社の規則で利用が決まっているもの(勤怠システムなど)、などがそれに該当する。

登壇者の会社では飲食店向けの予約台帳サービスを展開している。B2B向けのアプリ・サービスにおけるUIデザインの価値についてはどうか。飲食店の店員が予約を受ける際、電話をしながら片手で台帳などを操作している。その時に操作に迷ったり、無駄な動きや間違いがあればそれは全てコストに直結してしまう。つまりB向けでもUIデザインの重要性は変わらない。

でも現状はそうなっていない。「操作性なんて1年やれば慣れます」なんて声も聞こえる。色々な理由はあるがその1つに、稟議書で通りやすいのが「UIが良いサービス」ではなく「高機能・多機能・低価格なサービス」であることが挙げられるだろう。そんな中で、登壇者の会社では「シンプル・簡単さ」で勝ちたいと思っている。そのための武器が「UIデザイン」であり、その価値を証明していくことが重要である。

経験に基づく「UIデザイナー」の必要性

藤川真一(えふしん)(BASE CTO/取締役)

f:id:fortkle:20141129153428j:plain

内容
10年以上前の話をする。当時、「UIデザイナー」なんていう言葉はなく、それに近い仕事はディレクターかデザイナーがやっていた。当時から今で言うところのUIデザイナーの必要性は感じていて、ブログでも言及していた

当時感じていた問題点は、「設計」の重要性がそこまで認知されていない、ということ。誰も実現性の担保に責任が持てない状況で、スキルセットが不足している人材(デザイナーorディレクター)が「とりあえず」アサインされてしまう状況をみてきた(ぶっちゃけ今でもありますよね?)。その時、「情報の設計=Web UIデザインに責任を持つ人の必要性」を感じた。そして、Web UIデザインの設計をするためにはエンジニアとデザイナーのスキルを持ち合わせた人材が必要となる。しかし、現実的にそんなスーパーマンはなかなかいないため、複数人でスキルを補い合って協力するべきだ。

BASEでは、UIデザイナーとして、すべてができる人材を求めているわけではない。UIデザイナーという職種が、職業分野としてfixしているとは思っていない。そもそも本当に職業として成立するのか、というところから注視していく必要がある。BASEのUIデザイナーとして必須なのはビジュアルデザインスキル、そして論理的思考力。あとはネットにすごく詳しいか興味がある人であれば、いまUIに詳しくなくても育つ環境をBASEで用意できると考えている。


次にパネルディスカッション。
ここはメモを取っていなかったのでグラフィックレコーディングだけ載せておきます。

UIデザイナーという肩書について

f:id:fortkle:20141129160905j:plain

UIデザイナーの役割について

f:id:fortkle:20141129161015j:plain

どんなデザイナーが欲しい?

f:id:fortkle:20141129161057j:plain

デザイナーの給与について

f:id:fortkle:20141129161218j:plain

f:id:fortkle:20141129161441j:plain

質問コーナー

f:id:fortkle:20141129161515j:plain

f:id:fortkle:20141129161542j:plain


たくさん参考になるお話を聞けましたが、特に川上さんの「実際に存在する製品の意図を説明する」という話は興味深く、これからいくつか関連書籍を読んで勉強しきたいと思います。 また、社内で既にprott等を使ってプロトタイプは作っているのですが、もっとデザイン/UI 周りの情報共有を進め(この記事を社内で共有したり)、デザインレビューなど試験的に導入してスキルの底上げを図っていけば、もっと良いプロダクトが作れるようになるだろうなと思っています。

お仕事の依頼の9割を断っていて辛い、という忙しいブランディング(?)をしている今イケイケなGoodpatchさんや、社内デザイナーの著作者人格権を認めるなど先進的な取り組みをしているDeNAさんなど、UIデザイン周りで他社をリードしている会社さんのお話が聞けてとても有意義なイベントでした。運営の皆さま、ありがとうございました。